幼なじみは先生


いっくんの視線が突き刺さる


『どうかしたのか?』


「……やっぱり、何でもないや」


言えるわけない…

まだ一緒に居てなんて

黙って俯いていると上から声がした

『…久しぶりにどっか行くか?』

その言葉にパッと顔を上げる

驚きを隠せない

い…

「いいの…?けど…」

喉の奥がつっかえて言葉が途切れる

『けど近いとこな。』

クシャッと頭を撫でられる

どうしよう…嬉しいっ

『嫌か?』

その言葉に首を横に振る
「ううん!!嬉しいっ」

笑顔をいっぱいに笑ってはしゃぐ

『じゃあ行くか』

力強くコクリと頷く

「でもどこ行くの?」

『んー、ま、行けば分かる』

そう言って笑ういっくん
そして車に乗って動き出した

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