幼なじみは先生

『真白がいいならいいけど…じゃ行くか』

信号が青に変わり車が動き出す

「うん。ありがとう!」


それから何分かして車が止まった


キキーッ

『着いたぞ。おりていいから』

優しく微笑みながらあたしを見つめる

「うん!」

バタンッ

車からおりるといっくんに手招きされて後を追う
いっくんの隣に歩き、地面を見つめる

あ…

あたしとの歩幅、合わせてくれてる…

それにキュンッと胸が弾む

こういうさり気ない優しさが好き、なんだよな…
何だかにやけてしまう

すると上から声がしてきた

『何笑ってんの?』

「へ?あ、何でもない…かもです」

アハハッ!と笑いながらごまかす

前を向くとラーメン屋さんが見えてきた

それと同時に美味しそうなにおいが漂ってくる

ラーメン屋の前に立ち、ドアを開けるとカランカランと鈴の音が店内に響き渡った

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