幼なじみは先生
「あっ…」
手招きをしながらニヤリと笑みを浮かべてこちらを見つめる彼。
トクンッ…
チラッと杏の方に視線をずらす
「いってきなよ、愛しのダーリンのもとへ!頑張れー」
カアア…
「だーかーら…ちょっと言ってくる!」
あたしはそう言うといっくんのもとへと歩み寄った
「何、いっくん?」
『一緒にこれ、運んでくれないか?』
そう言ういっくんの指差す方に視線を向ける
そこには大量の資料と箱。
「いいけど…」
あたしはそう言うと箱の上に資料を置いて持ち上げた
「わっ…」
あまりの重さに足がぐらつく。
いや、頑張んなきゃ。
いっくんだって大変なんだし…
なんて思いつつ、廊下を出ていっくんと並んで歩く。