幼なじみは先生



「あっ…」



手招きをしながらニヤリと笑みを浮かべてこちらを見つめる彼。


トクンッ…


チラッと杏の方に視線をずらす


「いってきなよ、愛しのダーリンのもとへ!頑張れー」


カアア…


「だーかーら…ちょっと言ってくる!」


あたしはそう言うといっくんのもとへと歩み寄った


「何、いっくん?」


『一緒にこれ、運んでくれないか?』


そう言ういっくんの指差す方に視線を向ける


そこには大量の資料と箱。


「いいけど…」


あたしはそう言うと箱の上に資料を置いて持ち上げた


「わっ…」


あまりの重さに足がぐらつく。


いや、頑張んなきゃ。

いっくんだって大変なんだし…


なんて思いつつ、廊下を出ていっくんと並んで歩く。


< 383 / 402 >

この作品をシェア

pagetop