幼なじみは先生



ガラッ!


勢いよくドアを開けてベッドに突進する


「最悪だ〜…映画を見るなんて‥聞いたか」


そういえばすみれ、言ってたしね‥うん。


「ん‥?」


そっと、起き上がって一つのベッドに瞳を向ける

誰か‥いる?


カーテン越しだから良く見えないし…


ウーンと悩んだ末にあたしはそのベッドにゆっくりと歩み寄った


ゴクン、と唾を呑み込んでカーテンに手をかける


「……失礼しまーす‥」


小さい声でそう言うとゆっくりとカーテンを開けた


「え…っ」


瞳を瞑ってスースーと寝息をたてながら子供のように眠る彼


いっくん!?


興奮する気持ちを抑えて冷静を取り戻すとまたいっくんの方に視線を向けた


トクン…

トクン…


優しく高鳴る鼓動。


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