幼なじみは先生

素直になれねぇんだよ−晃side−



ガンッ


『くそっ…』


溜め息をついて壁に寄りかかる


『サイテー…か。』


クシャッと髪をかきあげて苦笑いを浮かべる


ホントにサイテーだな…
何やってんだよ…俺。

真白の気持ちぐらい考えろっつーんだよ。


『あぁっ…くそ』


窓を開けてタバコを出すと火をつけた


カチャンッ

シュボッ…


『はぁ…』


俺ってどんだけ優柔不断なんだよ



―――――…



ガヤガヤ…


ガラッ


ドアを開けて教室の中に入ると生徒達が詰め寄ってきた


「センセー!かっこ良かったです!でも伊藤さんむかつく」


『先生、禁断の関係もうしてたりしてー!』


「伊藤さんずるーい!てかぁ、伊藤いなくない?体育館でもいなかったしぃ」


は?いないって…


視線をずらすと真白の席は空だった


瞬間、胸が締め付けられる


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