幼なじみは先生


英語担当の松原先生が入ってくる


「おはようございます。さあ、授業始めますか!」

日直が号令をかける


「はぁ…」

いっくんと喋らなくなって何日だっけ…


教室に貼ってあるカレンダーを見る

2日喋ってないんだ…

英語のことなんか聞こえない程にいっくんのことばかり…

2日が長いようで短い

何でだろうな…

でもその答えは分かってる。…いっくんが好きだから

『おい』

「え?!な、何?」


ひじで消しゴムを落とす

「あ」

消しゴムを拾おうと手を伸ばしたら小林くんの手とかぶさった

「ごめ――?」

言葉が途切れた

だって…小林くんが…………

頬を赤らめていたから…
小林くんて、見た目はヤンキーで少し俺様なのに中身はとても純粋で真っ直ぐな人なんだろうな…

なんというか…"可愛い"

『なんだよ‥』

上目遣いでこちらを見る小林くん

キュンッ

な、何だ…!!キュンッて…

「ごめん」

あたしは慌てて小林くんとかぶっさっている手を放した
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