幼なじみは先生
『ん』
小林くんが消しゴムを渡す
「ありがと」
顔が合わせられない
『てかお前、教科書ちがうぞ?』
教科書に視線を落とす
「あ…」
数学の教科書じゃねーかーい!
あたしはすぐに英語の教科書を出した
すると小林くんが笑った
「な、何?」
『嫌、なんか』
「言ってよ」
小林くんは急にまた顔を赤らめた
え…?
「連?」
ハッ!
下の名前で呼んじゃった…
「なんかごめん」
一応謝る
『嫌、連でいいから。
そっちの方がいい』
「うん」
あたしは頷いた
て!授業中だった!
いかん、いかん!
あたしは黒板に視線を戻した
連が顔を赤らめてるとも知らずに…