幼なじみは先生


「杏!」

ちょうど終わったのか首にタオルを掛けて体育館から出ようとしていた

「ああ、真白。部活どうだった?」

そんなことを言いながら玄関まで歩く

「良かったよ。来てみたら連がいたけど、スッゴい料理うまいの!」

笑顔で話す

「え?!小林くんが?!」

「うん」

そんな他愛ない話をしながらもう少しでカフェに着くってとこで杏が言った

「でも、良かったぁ」

笑顔のあたしを見ながら呟く

「え?何が?」

「本当は真白、何日か高校来ないかと思ってたから」

え…?どういうこと?

「どういう…」

「石川先生との噂のこともあったし、つらかったでしょ?だから…」

杏があたしを見ながら申し訳なさそうに言う

辛い?

いっくんとのことでつらかったんじゃない…

あたしは杏があんな事を言うことでつらかった

そんなあたしの事に気づかずに淡々と話す杏

「真白が先生と恋…なんてないのにね?」

ドクン…ドクン

胸が痛い…
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