あくま彼女
ターゲット
「目をつぶって3数えれば人間界だ。」
門番がそう言った。
あたしは素直に
数えたさ。
「・・・1,2,3」
ぱぁっと視界が明るくなった。
ボフッ
「・・・ん・・・
?」
あたし、落ちた。
ん?下界から人間界だから
上がった?
ン?
この柔らかい感じ・・・
地面じゃない。
「・・・いたた・・、君は?」
背中の方から声がする。
「・・へ?」
に、にんにんにん~~~
「人間!?」
「ああ、人間だよ。君も人間だ。
きみ、木登りでもしてたの?」
なかなかのイケメン。
「あ、あははっ!
そ、そうなんですよ~~」
このときのあたし。
人間界的にいえば(汗)状態 ←(笑)
「ビックリした。ケガはない?」
「あ、うん。」
あたしの身体にケガなんかできたらあの門番殺す。
そう言ってあたしはそいつの身体の上から降りた。
「ありがと、受け止めてくれて。」
こいつがいなきゃ、あたし傷ついてたし。