君のNo.1 ~接近~


あたしの両手を聖来君が左手で掴むと

右手でそっと撫でてくれた

直紀に触られた時はあんなに怖かったのに

なぜか聖来君は怖くなかった

それどころか

気持ちが安らぐような気がした


「あっ、ごめん。」


聖来君はパッと手を離した


「ううん。ありがとう。」


聖来君は動揺しているみたいだった

恥ずかしいのか

あたしに背を向けて

また寝そべった


< 29 / 84 >

この作品をシェア

pagetop