君のNo.1 ~接近~
口の中に鉄っぽい感じが広がった
殴られたのなんて初めて
しかも男に
頭がクラクラして動けない
「離せっ!!」
聖来君が先生の腕を振り切り
あたしに駆け寄った
「大丈夫か!?お前、何やってんだよ!」
あたしを抱えて起こした
「だ…から、お前…じゃな…くて、愛花だよ…。」
あたしは心配させないように
聖来君に微笑んだ
「こんな時に何言ってんだよ。」
聖来君はあの時みたいに
あたしを軽々とお姫様抱っこした
そしてあたしを殴った生徒の方を見て
「てめぇ、許さねぇからな。覚えてろよ。」
とものすごい目で睨みつけて歩き出した