音速より速く。【短編集】
結局、強引にトモコに連れられる感じで、合コンは開始した。



知らない間に、もう1人女の子を誘ってたみたいで、3対3の合コンが始まった。



男サイドは、みんな年上で、爽やか系、チャラ系、インテリ系と何故か不思議な組み合わせのメンバー。



トモコの彼氏は、チャラ系の人らしい。



トモコの彼氏が、先陣切って、場を盛り上げ初め、空気が少しずつ和んでいった。


私は、元々合コンなんて興味ないから、一歩引いて場を観察していた。



トモコは初めから良いとして、もう1人の女の子もインテリくんと良い感じみたい。



そうなると、必然的に余る、爽やかくんと私。


中身のない会話を繰り返すだけで、つまらない。



抜け出したくて、トイレに行って、戻ってくると席には爽やかくんしかいなかった。



「何か、みんな良い感じになって解散しちゃった。」


爽やかくんは、そう言って申し訳なさそうに笑った。



「え…。」



「とりあえず会計は済ませてあるから、店出ない?」


「あ、うん…。」
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