ピンチヒッター
亮様?
正太クン??
手を出してるって噂???


あたしはまた亜矢を見た

思いっきり睨んで

「ちょっと真季、怖い顔しないでよ~」

笑ってごまかそうとしてる

「亜矢は当然知ってたんだよね」

「し、知ってたけどさ。
それ教えたら怒るでしょ?」

「当たり前じゃん!
友達と仲良くして何が悪いのよ!」

今度はさっき指をさしてきた少女を睨んだ

「由紀、藤原さんに謝って」
橘さんが低い声で言った

「で、でも・・・・・・」

「人を噂で判断するの、由紀の悪い癖だよ」

「はいはい、ごめんなさい」

何そのふてくされた態度

許さない!

あたしが口を開きかけた時、橘さんが由紀と呼ばれた少女の頭を持って、ムリヤリ下げた

「ごめんね、藤原さん。
今回はあたしに免じて許してくれないかな?
お願いします」
橘さんも頭を下げた

「た、橘さん」

「この子、ホントはそんな悪い子じゃないんだ。
今回はただ、藤原さんが羨ましかっただけでね」


「・・・・・・そこまで言われたら許すけど、あたし、手なんて出してないから!」

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