Honey★Prince
「………怖い夢を見たんです…。」
華ちゃんは遠い目をした。その横顔がとても美しかった。
コロツと華ちゃんは俺の方に体を向けた。
「先輩がいなくなっちゃっう夢……」
「華ちゃん……、俺はどこにも行かないよ……?」
俺は華ちゃんの髪に触れた。華ちゃんはゆっくりと瞳を閉じた。
「先輩……、あたしの両親ね。芸能人なんだ……。」
「うん。」
「あたしが小さい頃から二人とも忙しくって……。全然一緒にいてくれなかったんです……。」
「うん……。」
華ちゃんから直接話してくれるのは初めてだ。