Honey★Prince
「両親は、あたしとの約束も平気で破った。親なんか信じられなくなったんです。」
「うん。」
「中学生の時、大好きだった彼氏がいたんです。」
「うん。」
華ちゃんの元カレか……。
どんな奴だったんだろう?
って、俺なに過去のことに嫉妬してんだ?
「でも、彼……浮気してたんです。しかも、仲がよかった友達と……」
浮気……か。
しかも、相手が自分の友達。
「もぉ、誰も信じられなくなりました。でも、……でもね、先輩のことは信じられる……。先輩があたしを変えてくれた。」
嬉しかった。
俺のことを信じてるって言ってもらえて。
好きな人と、恋人と信じ合えるっていうのはすごい大事なこと。
「ありがとう」
そう言って俺は華ちゃんの頬にキスをした。