Honey★Prince
「……でかっ!!」
春人ん家はそこらへんの家よりめっちゃでかい家だった。
すごぉッ!!親何してるんだ?
ガチャ――…
「どーぞ」
玄関の扉を開けて、春人が言った。
「お、お邪魔します。」
中も綺麗にシンプルにまとめられていて、あたしは春人にリビングへと案内された。
「今、おうちの方は??」
あたしは春人に尋ねた。
「ん~。たぶん、みんな出かけてると思う」
「へぇ。そっか」
「母さんは、社長だから夜遅いし、兄弟はみんなまだ学校。」
「お母さん社長さんなんだぁ!!」
通りでこんなに家がでかいわけだ。
あたしは納得した。
「うん。オヤジが5年前に他界してさ。んで、今は母さんが社長ってわけ。」
春人のお父さん亡くなってたんだ。
そういえばあたし、春人のこと何にも知らないな。
あたしはなんだか悲しくなってきた。
「そっかぁ」
「今なんか飲み物だすね。そこらへん適当に座っといて」
「あ、うん」
春人に言われてあたしはソファへと座った。なんかドキドキするなぁ。何を話せば……。
「いちごみるくしかないけどいーい?いや、コーヒーもあるんだけど、俺がコーヒー飲めないから!」
「あ、うん。お構い無くっ!!」
コーヒー飲めないんだ。甘党だからね…。
つか、いちごみるくしかないって確率の方がすごくないか!?