Honey★Prince
「…………。」
女の子は眉間にシワを寄せて苦笑し、
パタン――…
リビングのドアを閉めた。
「ちょ、ちょ、ちょっと夏希~!」
春人が女の子の名を慌てて呼び、リビングを出て追いかけて行った。ふむ、夏希ちゃんと言うのか。
再びふたりがリビングへと戻ってきた。
「ごめんねーι華ちゃん、こいつ俺の妹の夏希[ナツキ]。ちなみに中3♪
夏希!この可愛い子はまいすいーとはにぃの高宮 華様です!!よ~く拝んどけッ!」
拝んどけって……ι
「夏希ちゃん、よろしくね。」
あたしは満面の笑みで言った。
夏希ちゃん、めっちゃ可愛いッ!
「………。」
しかし、夏希ちゃんからは返事が返ってこなかった……。
「ま、眩しい!!普段見せない華ちゃんの笑顔が……ッ!!」
春人はふざけて眩しいポーズをとった。
「夏希!華様に挨拶は!?」
「……ざい……。」
「ん!?」
「うっさいッ!!知るか、こんなクソババァ。」
そう言って、夏希ちゃんはリビングを出ていった。
ク、クソババァ~!?
夏希ちゃん、可愛い顔して言ってくれるじゃないかッ!!
「こら、夏希!!」
春人が呼んでも無視して行ってしまった。……反抗期ってやつですかね?