Honey★Prince
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――――――………
「うーん。浪川祥、恐るべしっ!」
お昼の学校の食堂で麻耶は偉そうに腕組みをしながら言った。
「あー……、あの人無理っ!苦手なタイプだわ」
「ガチで困るんだが……ι」
「まぁ、そんな浪川くんですが、モテモテなのですよ……ι」
はぁ。とあたしと麻耶はふたりでため息をついた。
「ま、まぁなんとかなるよ!!頑張って!」
「うん」
「「「きゃぁぁあぁ――!!」」」
女の子たちの声が食堂中に響き渡った。なにかと思い、声のするほうを見てみると――……
「「な、浪川くん……ι」」
ふたりでハモって言った。
そうなのです。女の子たちのきゃあきゃあした声の原因は浪川祥でした。浪川くんの周りには女の子たちがすごい群がっていた。
だんだんとその集団と共に浪川くんがこちらに向かってきた。
「華、なんかこっち来てるよ……」
「やぁ、高宮さん!」
浪川くんは必殺技の悩殺笑顔を出した。周りの女の子たちはもうメロメロでーす。
そして、話掛けてくんなーッ!!
「はぁ……ιどうも」
仕方なくあたしは返事をした。