Honey★Prince
「それなら、いいけど。あんまし無理しないでね?」
「うん。ありがと」
麻耶ってばお母さんみたい。優しくてぽかぽか温かい。
肝心な実の両親たちはまったく何をしているのだか……。仕事だから、仕方ないと思ってわがままも何も言わなかったあたし。生活費は毎月銀行に振り込んでくれるけど、全然会ってない。
「ほら、華早く学校いこっ」
「うんっ」
学校に着いて教室に入ると……
「おはよう。高宮さん」
「お…おはよ……ι」
毎朝、浪川くんは王子様スマイルをぶっぱなしてくる。
あたしの気持ちは全く動かないんだけどね。