Honey★Prince
「先輩、離してください!俺、今から華ちゃん家行くんで!」
「えぇ~?そんなにあの子が大事なのぉ?」
「もちろんですっ!」
「私だって……春人が大事なの……」
明日香先輩は眉をさげてショボンとしながら言った。
「だから………だから…」
ギュウッ――……と先輩はキツく俺の腰を抱き締める。
「だから、行かすわけにはいかないのよぉぉおぉ!!」
ギュウ――……!
「ギブ!ギブっ!先輩!苦しい!」
明日香先輩の力は反発ない。さすが…………
そんな先輩の力をはねのけて、
「俺、華ちゃんの所に行きますから!ちゃんと先輩のことも話します!」
俺は華ちゃん家へとダッシュしていった。