Honey★Prince
「別に……たいしたこと……ないですから、心配しないでください。」
華ちゃんはいつも強がっている。
「うそ。ホントは怖かったんでしょ?……心配して欲しいんだろ?」
「そ、そんなことありませんよ……。」
そんなん、うそだよ。
手ぇ震えてる。
「華ちゃん……、もっと素直になっていいんだよ?ホントのこと言って?」
「なに言ってんですか……、あたしは、いつもホントのこと言ってますよ……?」
「うそ……なんでもっとわがままとか言ってくんないの!?華ちゃんの本当の気持ちをちゃんと言えよ!?俺、華ちゃんのこと………」
俺は華ちゃんの腕を掴みながら言った。
なに言ってんだろぉ……俺。
自分が華ちゃんを守れなかったから………悔しいんだ。
華ちゃんが大事だから、好きだから……本当のことが知りたいんだ。
「は…離して……」
華ちゃんが下を向きながら言った。
俺は言われた通りに腕を離した。
「な…んで…、なんで先輩にそんなこと言われなきゃなんですか!?」
華ちゃんが言った。
華ちゃんはいつもの冷静さを失っていた。