Honey★Prince
「やめてよっ!離して!」
華ちゃんの声がした。
俺は慌ててその場に行った。
知らない男が華ちゃんを抱きしめていた。
「ちょ、お前なにしてんだよ!!」
俺は男を華ちゃんから無理矢理、引き離した。
「蜂矢先輩………」
華ちゃんは涙声で言った。
「蜂矢春人………なんですか?先輩には関係ないじゃないですか」
男がバカにするように言った。
たしかにそうだ……俺は華ちゃんの恋人でもなんでもない……。
だけど……
「関係なくなんかない……。華ちゃんに近づくな」
「あはは、なに彼氏面してんですか?」
「華ちゃん嫌がってるだろ?お前の愛は本物じゃない、相手の気持ちもよく考えろ」
俺は男の言葉を無視して言った。
「……先輩のほうが、高宮の気持ちわかってないんじゃないですか?高宮、先輩のこと嫌がってるじゃないですか」
「…………。」
俺は何も言い返せなかった………。
俺の方が華ちゃんの気持ちわかってなかったのかもしれない……。
こんなんじゃ、華ちゃんも俺になんか振り向いてくれないよな………。