ガジュマルの木の下で

おやすみ。

それから何日かして
さらにその家は祥子にとって居心地の良い場所になっていた。
嫌な所を無理矢理挙げるとすれば、それはもう
毎朝、毎晩、出てくる食事の量が多すぎて
ついつい食べてしまって体重が増えたことくらいだった。

だけど食事中
いつ見ても、喜志ちゃんの箸は進んでいない。
最初の2・3回だけ口に運んで
後は箸では掴んでも
自分のお腹の中の子に向かって
「食べる?」
と差し出してみたり
いつのまにか祥子の取り皿に山盛りに盛られていたり(これが食べすぎてしまう原因)
とにかく食べない。
少食の域を越えて食べない。
昼間に沢山食べてるのかな
とも思ったけど
そうでも無いみたい。

昨日なんかは
食卓に座りはしたものの
箸を持ったまま
私とけんさんが食べ終わるまで 二人の口元を見ながら首を傾げていた
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