ガジュマルの木の下で
オーブンのタイマーの音で、私は微睡みから覚めて行く。
部屋は甘酸っぱい匂いに包まれていた。

「ショーコ手伝って」
と呼ばれて台所に立ち
ケーキを切り分ける喜志ちゃんの横で生クリームを泡立てた。


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