ガジュマルの木の下で
岸ちゃん…

頭の中で何度も祈った。
神様 仏様
ううん
岸ちゃんのお母さん
お願いだから彼女を守って
ぐるぐると同じことを繰り返し、病院につくと
健一郎さんが立っていた。
「…。生まれた…」

彼は笑ってるような泣いているような
なんとも言えない表情をしていた。

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