ダメ王子×わがまま姫
『…もういっそのことスイス人と結婚しようかしら。』



なんてことを呟いてみた。



『キャッ!!』



いきなり誰かに手を引っ張られた。



気付くと私は床に座りこんでいて目の前には……神楽。



私はびっくりして固まってしまった。


「スイス人なんかと結婚すんなよ。」



真剣な眼差しに私は何も言えなかった。



「ってごめん…。関係ないよな。」


私から目を反らして言った。


『………あのね、瀬本くんに言われて気付いたんだけど、私は…俊介先輩に会う前から神楽のことが好きだった……かも。』



わ、私何言ってんのよ!!



「かもってなんだよ。」



笑いながら言う神楽につられて私も笑ってしまうんだ。





< 108 / 223 >

この作品をシェア

pagetop