ダメ王子×わがまま姫
俺は初めて順平のことを他人に話した。



瀬本は眉間にしわを寄せて聞いていた。



「そっか…。」


ただそれだけ呟いた。



『あぁ。だから仕方ないかもな。俺は好きな人と結ばれたらダメな人間なんだ。』



そう言い聞かせた。


美琴と別れてからずっと。



「お前はどんだけカッコつけんだよ。大同町の気持ちも羽山の気持ちも中途半端に満たしただけじゃねえかよ!!」



瀬本が俺の胸倉を掴んだ。



確かにそうかもしれない。



『そうだな。』


美琴も愛留もごめん。



「そうだなじゃねえよ!!」



瀬本が拳を突き上げた。


そして俺は床に倒れた。



ははは。



殴られて当たり前。



自分が笑える。




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