ダメ王子×わがまま姫
保健室に向かって歩いている時、私は階段で滑った。



『ふにゅ〜…。』


気付いたら階段の下に転げ落ちていた。



もう嫌………。



視界がぼやけてきた。


「大丈夫?」



上から優しい声がした。



ここは2階だからたぶん二年生だ。


『だっ、大丈夫です!』


私は急いで笑ってみせた。



「ならよかった。はい、これ。」



そう言って渡してきたのはキャラメル…?


「キャラメルってやらかくて甘いよな。」



そう言い残しクラスへ戻って行った。




………カッコイイ……。



窓ガラスに反射した自分を見ると顔が真っ赤だった。





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