ダメ王子×わがまま姫
「ちょっと顔貸しな。」


別のギャルが私のリボンを引っ張って言った。



アイライナーが濃すぎて怖いです。



連れてこられたのは校舎裏。



手の中にある氷が溶けだして袋がびちゃびちゃだ。



「あんたさ、大同町だかなんだか知らないけど何様のつもり?」



「俊介の周りチラつくの辞めてくれない?見ててウザイ。」



「親がいるパリに帰れば?」




なるほど……。



この人たちは俊介先輩が好きなのか。



しかもパパ達がパリに入ること知ってて呼び出したってこと。



ならもし私が家を逃げ出してなかったらこの人達は私に関わらないだろう。



だってもし私が呼び出されたって知ったらパパとお兄様がこの人達の親の会社を潰すに決まってるもの♪



でもずいぶんと大同町家をなめられたものね…。




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