ダメ王子×わがまま姫
「これ。返事はいつでもいいから。」


小さいメモを私に渡してどこかへ行ってしまった…。


メモを開くと電話番号が書いてあった。


困ったわ…。



とにかく早く着替えるため教室に戻った。





『あれ…。神楽一人?』


教室には神楽が一人。


「あぁ。みんな買い出しとか準備とかで先に帰ったよ。」



まるで嵐が去ったとでも言うように教室は静か。


「俺らも帰るか。」



鞄を持って立ち上がった神楽。



『私…着替えるから先帰ってて。』


私は服を持って更衣室へ向かった。



よく考えれば…神楽と登下校を一緒にしたことがない。


校門のとこでよく会うけど。



『まぁ話す話題もないし私達は恋人もどきだもんね。パパが認めるような人にはほぼ遠いし。』



私は独り言をグチグチ言いながら更衣室を後にした。




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