REGRET ―忘れられない人―
「今日は突然ごめん。ありがとう。新婚旅行行くまでにまた電話するから」
「おう!!じゃあ、おやすみ!」
赤い車が見えなくなるまで俺は見送った。
ありがとう、兄貴。
俺のたったひとりの兄貴は、かけがえのない存在。
俺だけじゃなく、たくさんの人を支えているすごい男なんだ。
自慢の兄貴。
兄貴のおかげで、俺はモヤモヤした気持ちがどこかへ消えていた。
俺は花帆が好き。
花帆に子供がいても、俺は花帆が好き。
それが答えだ。