REGRET ―忘れられない人―
過去
◆中学2年◆
「新垣君、その髪の色はだめでしょ?」
2年で同じクラスになった優等生の花帆。
クラスでも一番か二番の頭の良さで、近寄りがたい存在だった。
外見はそう真面目っぽいわけでもなく、男子の間でもかわいいと言われている子。
「うっせーな」
俺が睨みつけると、花帆は唇を噛み締めて、涙を浮かべた。
めんどくさい女だと思った。
俺は花帆に嫌われていると思い込んでいた。
今までも、真面目な女からは、うざがられていたから。
俺も、顔はかわいいと思っていた。
でも近寄りがたい印象はますます強くなった。