REGRET ―忘れられない人―
俺はそれからしばらくして、夜遊びをやめた。
飽きただけかも知れない。
真面目にはなれない俺だけど、親を泣かせることだけはやめようと思った。
そんな俺の兄貴。
たったひとりの兄貴。
だから、俺が勝手に兄貴の毛染めを使ったからって、怒るわけがない。
兄貴に殴られて、何かに気付いたように・・・・・・
俺は、花帆に注意されて、何かに気付いた。
どうして花帆に言われたくらいで、黒く染めたのか・・・・・・
わからない。
認めたくないけど・・・・・・
俺は花帆の喜ぶ顔が見たかったんだ。