REGRET ―忘れられない人―
風紀委員だった花帆は、次の風紀検査が厳しいということを知っていて、俺に注意してくれた。
後から知ったんだけど。
金髪のままだった友達は、翌日丸刈りにして学校に来た。
数日後、休み時間に花帆と目が合った。
俺は、また近付いた。
「お前のおかげで助かった」
お世話になった人にはちゃんとお礼を言う。
それは新垣家では大事なこと。
悪ぶっていたって、礼くらい言うよ。
「え・・・・・・」
「お前のおかげだよ。ありがとう」
泣き出した。
今度は、涙をこらえることなく、いきなり・・・・・・
泣き出した。