REGRET ―忘れられない人―
それまで付き合っていたクラスの女とも、きっちり別れていなかった。
よくある、自然消滅ってヤツ?
都合の良い解釈で、俺は勝手に別れたと思っていて、
相手は相手で都合良く、彼女面して、花帆に嫌がらせをしていた。
「かーほー!!」
放課後の教室で、花帆がひとりで窓の外を見ていた。
俺が呼ぶと、涙を浮かべた花帆が振り向いた。
「何、泣いてんの?」
今日の昼休み、目が合ったのに、微笑まなかったけど・・・・・・
もしかしてそれで泣いてんの?
結構かわいいじゃん。
「ごめん。俺、昼休み・・・・・・ちょっと恥ずかしくて」
「違うの・・・・・・違うの。大丈夫だから。誠人は関係ない」
教室を飛び出した花帆。