REGRET ―忘れられない人―



それまで付き合っていたクラスの女とも、きっちり別れていなかった。


よくある、自然消滅ってヤツ?


都合の良い解釈で、俺は勝手に別れたと思っていて、

相手は相手で都合良く、彼女面して、花帆に嫌がらせをしていた。






「かーほー!!」




放課後の教室で、花帆がひとりで窓の外を見ていた。


俺が呼ぶと、涙を浮かべた花帆が振り向いた。



「何、泣いてんの?」




今日の昼休み、目が合ったのに、微笑まなかったけど・・・・・・

もしかしてそれで泣いてんの?

結構かわいいじゃん。



「ごめん。俺、昼休み・・・・・・ちょっと恥ずかしくて」



「違うの・・・・・・違うの。大丈夫だから。誠人は関係ない」




教室を飛び出した花帆。



< 26 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop