REGRET ―忘れられない人―
卒業式、俺は第二ボタンを誰にもあげなかった。
大事な花帆にあげたかったから。
欲しくないかも知れないけど・・・・・・
渡したいと思ったから。
今でもまだ俺の第二ボタンは捨てられないままだ。
誰にも言えない俺の過去。
いや、過去じゃない。
今もまだ・・・・・・俺の心の中には花帆が住み続けている。
たくさんの後悔と、ほんの少しの楽しかった思い出。
花帆。
伝えられなかったけど、俺は別れたくなかった。
初めて、誰かを笑顔にしたいと思った。
花帆。
お前が思っている以上に、俺はちゃんとお前を好きだった。