REGRET ―忘れられない人―
花帆の娘。
サラサラの髪。
「私の娘なの。黙ってるつもりだったんだけど、誠人が優しいから……つい……」
花帆。
とても苦労をしたんだろうな。
何があったかは聞かないけど、花帆はひとりでこの子を育てているようだ。
「花帆に似てるな。まだ目を閉じてるからわからないけど、きっと目が大きいんだろ?」
「そうそう!!目がくりくりなんだよ~!」
花帆、どうしてだろう。
このまま、お前たち親子を帰してしまうことが辛い。
「名前は?」
「愛花っていうの。かわいいでしょ?」
愛花ちゃん。
初めまして。
こんなことを突然言っても君は驚くと思うけど
俺は今……
君の父親になりたいと思ってしまった。