レンアイ方法


「いらっしゃーい!久しぶり!紘ちゃん!」

直のお店。

今日が金曜日と言うこともあって少々混雑していた。

でも、あたしのお気に入りの席は空いていた。

「いつものちょーだい」

「はいよ!」

あたしの目の前にビールが置かれる。

ビールを流し込んだ。

「いい飲みっぷりね!」

「ふっー…おいしい!」






「直、聞いた?智恵のこと?」

「聞いた。智恵ちゃんが結婚かぁ…俺さこの中で一番最初に結婚するのちーちゃんかと思ってた。」

ちーちゃんとは千鶴のこと。

「あの子は恋多き女の子だからねぇ」

「俺、紘ちゃんの恋人とか聞いたことないなぁ…社会人になって…」

社会人になって…それ以前、大学生の時もいなかったから…あれがなければ…


「紘ちゃん?どうした?」

「なんでもない」

いけない…ぼんやりしてた!








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