レンアイ方法
「いらっしゃい…紘ちゃん!今日は来ないのかと思った。」
会社にほど近いバー。友達が開いている。
「残業だったのよ。
直、いつもの席は?」
たまにお姉口調になる男友達の直。
直はニヤリと笑って
「紘ちゃんのためにとって上げてるわよ。」
とカウンター席の端を指した。
「ありがとう!あといつもの頂戴!」
直ははいはいと言った。
お客はまばら、煙草とアルコールの匂いが広がっている。
「はい。ビール」
「ありがと」
目の前に置かれたビール。
一気に半分ぐらい流し込んだ。喉に染み渡る。
「やっぱり美味しい!」
「女がジョッキで一気飲みするなよ。」
直は呆れたような声を出した。
「いいじゃん!直、何か食べ物頂戴!」
「なんでもいいの?」
私は頷いた。
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