レンアイ方法

世界的に有名なオーケストラのチケット。

「これ…いいの?」

「あぁ…親に渡そうと思ってたけど…用事で来れないって…あまりだよ」

「そう…ありがと」

チケットをバックに入れた。






「紘子…」

「ん?」

顔を上げて、秋人を見る。秋人は悲しそうな表情だった。

一瞬…ドキッとした…



「もう一度、高校の時に戻れたいいのにな……」

……えっ…

あたしの頬に優しく触れた…

その手はとても冷たく感じた…






「秋人!」

道路の向こうから男の人が叫んだ。

「あっ…今行く!!

じゃあな…コンサート来てくれよ?」

「う、うん」

そう言って、秋人は行ってしまった。



この場面をあの人に見られてるとは思っていなかった。








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