レンアイ方法

「紘子っ」

「秋人」

「手、大丈夫?」

「うん…」

久しぶりに2人で音楽室に入った。

懐かしい音楽室のピアノ…








「俺たち別れよう…」

「えっ…?」

いきなり秋人から言われた。

どうして、言われたのか理解できなかった。

「どうして?」

「俺、気づいたんだ。」

「何に?」

聞きたくないけど、聞きたい。

言われる言葉がわかった…




「俺、紘子自身じゃなくて、紘子が引くピアノが好きだってことに…」

秋人はごめんとだけ言って、音楽室を出て行った。





家族も彼氏である秋人も失った…

ショックで動けなかった。







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