レンアイ方法
「後ろの人誰?」
秋人が高谷課長を睨みつけた。
「秋人、あたしあんたとは付き合えない。ここに来たのははっきりと切りをつけるため。」
「そう…後ろにいる奴は恋人?」
悲しそうな顔をして言った。
「なる予定の人。秋人も幸せになって!」
「あぁ…」
手に持っているヴァイオリンのケースを見ながら
「たくさんの人にヴァイオリンの音色を聞かせてあげて」
「…あぁ」
「頑張ってね」
「また、日本に来た時一緒に酒飲んでくれるか?」
「後ろにいる人が許したらね。
バイバイ、秋人」
「あぁ…元気でな」
秋人はゲートをくぐって行ってしまった。
「切りはついたか?」
高谷課長の元に戻ると、一番最初にしう声を掛けられた。
「はい…」
やっぱり一発殴ればよかったかも…
車に乗るため、駐車場に向かった。
高谷課長の一歩後ろをとろとろと歩いていた。
高谷課長にどうやって言おう…
.