レンアイ方法

「あの!」

意を決して声をかけた。

「なんだ?」

「このあと時間ありますか?」

「あるに決まってるだろ?」

車の鍵を開けて、助手席のドアを開けてくれた。

「話したいことがあります。」



お互い車に乗り込んだ。

「話したいことって、ここで言えないか?」

ここで?心の準備が!あっ?でも2人っきりだし…



よし!

「ここで言います。」

「なんだ?」



「この前の返事なんですけど…」

恥ずかしい…恋愛音痴だよ!あたし!!




「あたしも高谷課長が好きです。お付き合いしてくれますか?」

まるで高校生の告白だ!!

顔がとても暑い…

「いいに決まってる。」

ギュッと高谷課長に抱きしめられた。

「ずっとこうしたかった…」

耳元でそう呟かれた。

「課長…とっても暖かいです。」


顔を見合わせて、どちらともなく唇を重ねた。









遠回りをしたけど、その分仲が深まったように思う。




これがあたしの




『レンアイ方法』









【完】

.
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