プライド~3姉妹の恋~

迂闊

なのに…

私は迂闊にも小池に恋をしてしまった。


始まりは,雨が酷く降っていた日の事。


*


ザァ―――…


うわぁ…
雨もの凄く振ってるし。
私,傘持ってきてないのに…。


今朝は清々しく晴れていたのに
学校から帰る時には,大雨が降っていた。


「仕方ない,嘩南に借りるか...」

「俺の傘貸すぜ?」


妹の嘩南に傘を借りようと思って
2人の所へと行こうと思った時に
誰かに声をかけられ,私の前には折りたたみ傘が差し出されていた。


ラッキー。


「ありがとう」


私は,使用人の誰かだと思い傘を受け取り
お礼を言うために傘を差しだしてくれた人の顔を見ようとした。
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