NICO
振り向くと天使が笑っていた。
その無邪気な笑顔が憎らしくて、俺は天使にあたっていた。

「当たり前…だろ?死にたいやつがいるかよ!
生きたいに決まってるだろ!つーかなんで俺なんだよ!」

天使は俺の叫びにも笑顔を崩さなかった。

俺がひとしきり思いをぶちまけると、天使は急に冷たい目付きになって、なんの感情もこもらない声で言った。

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