大人げない大人
「誰だ!警察を呼ぶぞ!」

思わず強盗かと思い、正は勢いよく言った。
すると、
「あなた、私よ、わ・た・し・。」
ドアを引っ張る者とは美保のことであった。

「びっくりするじゃないか、どーして連絡しなかったんだ?何時何分に家に着くからって。」
と正はすっかり腰を抜かしてしまった。

「ごめんなさい、ちょっと、驚かそうと思って。
ところで、ちょっとぶ厚めの本が今日家にきてなかった?確か、今日は配られる日だったと思うけど。」
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