アマノ・ジャクソン

ヒマツブシ国

広い広い宇宙のどこかそこらへんに、地球に似た小さな小さな惑星があった。その惑星の名はジャク星と呼ぶのだそう。
この星一番の大国である『ヒマツブシ国』という奇妙な名前の国が存在する。その国には古くから伝わる王家の秘宝が存在し、その秘宝を見たり触れたりできる者は王と女王の二人だけに限られていた。

二人の間には年頃25歳になる息子がいるのだが、後の王位継承者としてはイマイチふさわしさに欠けていた。

王様は日々頭を悩ませていたが、女王様がある一つの提案を示してきた。

息子の意志さえも揺るがすほどの女性を探し、結婚させること。

息子の妃にする絶対条件

１．息子より身長が
低いこと

２．長い黒髪の女性
であること

３．いかなるときも
怒らず笑顔を絶やさ
ぬこと



王はさっそく側近にこのことを伝え、城の銃士たちの中から特に知能の秀でたもの三名を選び妃を探す命を与えた


ヒマツブシ国の平和と秩序を保つべく立ち上がった三銃士の名はロビン・アーム、ライアン・ストロング、ビリー・フット

ロビン 「王のご命令とはいえ、いささか気乗りがしないな」

ライアン 「そのようなことは申すな、国の命運が私らにかかっているのだから名誉なことではないか」

ビリー 「簡単ではないか、３つの絶対条件をクリアしている女なぞ五万とおるぞ」

このジャック星は地球の大きさに比べ約四分の一、そのうち大国であるヒマツブシ国はアメリカ合衆国ほどの規模である。緑と澄んだ水が豊かなこの国の人口は約300万人、そのうち年頃の未婚女性は10万人と意外に少ないのである。


ロビン ｢まぁ、ヘタに考えすぎても事は動かぬからな、時間はたっぷりあることだし、自国をゆっくり観光がてら妃探しと参るとするか｣

ライアン ｢観光がてらではいくら時間があっても足りぬぞ。妃探しに没頭しなければ｣

ビリー ｢まぁまぁ、そんな固いことを言うなよライアン、とりあえず城をでて腹ごしらえだ｣


三銃士はさっそく馬にまたがり、威風堂々と正門の外にでた。