COLORS【橙】パッション☆オレンジ
「ふぅ~おいしかったなぁ」

今夜のメニューはカレーライスと海鮮サラダとプリン。
プリンももちろん手作りだった。

「ありがとう」

「学校じゃ全然話せなかったもんな~」

「そうだね。なんかこうやって話しているのが不思議な感じ」

「つーか、みんな野次馬なんだよなぁ~ほとんどがB組に居たぜ、ありゃ」

「確かに……今日はトイレと教室しか移動ではなかったよ(笑)」

こんなたわいもない会話がなんか楽しい。
そう思ったのは久しぶりだ……。

「あのさ……蜜柑は彼氏とかいないの?」

「なっ何よ、いきなり」

「キョウダイとしてはいろいろ知っておこうかなぁ……と」

「……いないよ。何かそういうのダメなんだよね、私」

「それってどういう……?」

「お母さんが前のお父さんと離婚した理由ね、『浮気』だったの。その時お母さんは『男なんて信じられない』って泣いてた、そんな姿見てたら『人を好きになる』ってことが恐くなっちゃって……好きってどういう気持ちなんだろう、人を信じるってどういうことなんだろうって」

「蜜柑……」

「こんな話するハズじゃなかったのに……ごめん。さてとっ!お風呂にでも入ってくるかな~っ!!覗くなよ!」

「ばーか」

俺はまだまだ彼女のこと何も知らなくて……。
もっと知りたい。

蜜柑のこと……。
< 8 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop