オモチャ
―「店長…」


それから二日たった12月20日の夜、宮田ちゃんがスタッフルームに入ってきた。まだ、休憩時間ではないはずだ。


「なんや」

「中に、子供がおるんですけど…」

「…?別にええやないか」

「…一人なんです」

「一人?」

「親とかもいてへんのです。それに…」

「…なんや」

「えらい薄気味悪うて」


宮田ちゃんが言うのだから、相当なのだろう。俺は立ち上がり、スタッフルームを出た。
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