黒ずきんちゃんの恋
◇黒ずきんの悪夢
私はゆっくり目をあけた。

そしてまたため息をつく。

「あ─…今日は最高の日なのに…」



また見てしまった。

あの、私の悪夢の過去が。


やっと、卒業したんだ。


高校でぐちゃぐちゃにされてたまるか!!



そう思いながら、私の通う春日学院に着いた。

「うわっ……」



こ、これわ!!


完璧なる女の子学校だ~!!(共学だけど)


私はつい笑顔がこぼれる。


やった!ここでついに私も生まれ変われる!


「えーと…1年3組か」


教室に行くまでに、私は何回も唱えた。



「ボロが出ませんように出ませんように……」



普通の人から見たら、


何だコイツ。お経マニア?


と思うかもしれない。



だが、そんなことはどうでも良かった。

あの、悪夢さえバレなければ。
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